[1] 自動詞と他動詞
自他の見分け方(2ステップ)
自他の判定は2段階で考えます。ステップ1は日本語の意味で、ステップ2は英語の語法で判定します。
ステップ1:日本語の意味で判別する
日本語で「~を? / ~に?」と尋ねて、意味が成り立つ?
✗ いいえ →
自動詞で確定
例:die(死ぬ)、sleep(眠る)、happen(起こる)、exist(存在する)
「何を死ぬ?」「何を眠る?」は意味不明だから、考えるまでもなく自動詞。
○ はい → ステップ2へ進む
例:listen(~を聴く?→はい)、discuss(~を議論する?→はい)、arrive(~に着く?→はい)
※ ここまでが、日本語の意味だけで判別できる最終地点。
ステップ2:英語の語法で判別する
英語で目的語につなぐとき、「~を/~に」の部分に前置詞が必要?
○ はい(前置詞を経てつなぐ) →
自動詞
listen to music、arrive at the station、graduate from school、object to the plan
✗ いいえ(直接つなぐ) →
他動詞
discuss the problem、reach the station、enter the room、mention the fact、marry her
※ ここから先は、個別の動詞の語法を暗記する領域。同じ「~に着く」でも arrive at(自動詞)/reach(他動詞)と違うのはこの層の話。
日本語だけでは判別できない
日本語で考えて動詞の後ろに「~を/~に」が必要かだけでは判別できないので、動詞が目的語をとるのに前置詞が必要かについては覚える必要がある。
同じ日本語の意味を英語で表すとき、他動詞で言う方法と自動詞(+前置詞)で言う方法の両方があります。括弧内は省略可能な部分です。
他動詞I heard the news.私はそのニュースを耳にした。
自動詞I listened (to the news).私はそのニュースに耳を傾けた。
他動詞I entered the building.私はそのビルに入った。
自動詞I went (into the building).私はそのビルに入った。
他動詞I visited Tokyo.私は東京を訪れた。
自動詞I travelled (to Tokyo).私は東京に旅行した。
他動詞We discussed the problem.私たちはその問題を(について)話し合った。
自動詞We talked (about the problem).私たちはその問題を(について)話し合った。
他動詞I attended the meeting.私は会議に出席した。
自動詞I participated (in the meeting).私は会議に参加した。
他動詞Our train departs Sapporo at 12:30.列車は12:30に札幌を出発する。
自動詞Our train starts (from Sapporo at 12:30).列車は12:30に札幌を出発する。
他動詞He left the room.彼は部屋を(から)出た。
自動詞He went (out of the room).彼は部屋を(から)出た。
自他の知識が、この先の文法で効いてくる場面
① 受動態:自動詞は受動態にできない
✗ The earthquake was happened by the plate movement.
○ The earthquake was caused by the plate movement.(地震はプレート運動によって引き起こされた)
② 分詞:過去分詞の意味が自他で変わる
a broken window(割られた窓) ← break は他動詞
a retired teacher(退職した先生) ← retire は自動詞
fallen leaves(落ち葉) ← fall は自動詞
③ 関係詞:前置詞の有無で選ぶ語が変わる
This is the town where I stayed last summer.(stay は自動詞。stay in を受けて where)
This is the town which I visited last summer.(visit は他動詞。前置詞なしで which)
④ 不定詞の形容詞用法:write with / write / write on
something to write with(書くための道具=ペン)
something to write on(書くための紙)
something to write(書く内容=話題)
⑤ 同じ動詞でも、自他で訳が変わる
This book sells well.(この本はよく売れる) ← 目的語なし
This store sells old books.(この店は古本を売る) ← 目的語あり
🎤 コラム:sing と open、自他の切り替わり方が違う
自他の両方を持つ動詞には、実は2つのタイプがあります。
タイプ① sing / write 型 ── 意味の方向は変わらない
自動詞I sing.私は歌う。
他動詞I sing a song.私は歌を歌う。
どちらも「私が歌う」という行為は同じ。目的語があるかないかの違いだけで、主語(=歌う人)の役割は変わらない。write も同じタイプ:I write. / I write a letter.
タイプ② open / break 型 ── 主語の役割が変わる(方向性が変わる)
他動詞She opened the door.彼女がドアを開けた。← 主語=開ける人
自動詞The door opened.ドアが開いた。← 主語=開く側
他動詞He broke the cup.彼がカップを割った。← 主語=割る人
自動詞The cup broke.カップが割れた。← 主語=割れた側
同じ動詞でも、主語が動作の担い手(誰がやったか)なのか、動作を受ける側(何が起きたか)なのかが切り替わる。自動詞用法の訳が「受け身っぽく」なるのがこのタイプの特徴(「開かれた」ではなく「開いた」、「割られた」ではなく「割れた」)。
つながり:②のタイプが分詞の意味にも関係している。a broken cup(割られたカップ)が受動の意味になるのは、break が他動詞だから。「割れてしまった状態のカップ」と言いたいときに自動詞用法の分詞を使わないのはこのため。
どちらを使うかは動詞ごとに覚えるしかない。だから辞書の vt / vi 表示を確認する習慣が大事。